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【働き方の選択調査】5割超が「実力主義」を希望!価値観の異なる社員が、人事評価に共通して求めること

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日本型の年功重視から実力主義への見直しが議論されるなか、「ジョブ型雇用」への関心も高まっています。こうした変化のなかで、ビジネスパーソンはどのような働き方を望んでいるのでしょうか。

そこで、働き方に求める価値観と人事評価への期待を把握するため、全国の20歳~49歳の正社員262名を対象に調査を実施しました。

本調査の結果、働き方に対して対照的な価値観を持つ社員であっても、透明性の高い評価基準を求めるニーズは共通して高い傾向にあることがわかりました。

【本調査における主な結果】
・会社員の約5割が「実力主義」を希望、「年功重視」の約3割を上回る
・実力主義派の約8割、年功重視派の約6割が、人事評価において「裁量」より「明文化」を希望
・20代男性では、人事評価において「明文化」を希望する割合が約9割に

※調査方法や対象者などの詳細については、後述の「調査の実施概要」をご覧ください。

主な調査結果

1.会社員の50.5%が「実力主義」の会社を希望、「年功重視」の33.0%を上回る

現在のビジネスパーソンは、どのような評価制度の会社で働くことを望んでいるのでしょうか。はじめに、自身の価値観として「実力主義」と「年功重視」のどちらの会社で働きたいか質問しました。なお、それぞれの定義は以下のとおりです。

・実力主義:厳しい目標管理があるが、成果次第で給与が大きく上がる会社

・年功重視:緩やかな目標管理のもと、年功序列に基づいて段階的に給与が上がる会社

「実力主義の会社」を選択した割合は15.4%、「どちらかといえば実力主義の会社」は35.1%となり、これらを合わせた実力主義派は50.5%でした。一方で、「年功重視の会社(10.0%)」と「どちらかといえば年功重視の会社(23.0%)」を合わせた年功重視派の合計は33.0%となっています。

働き方のベースとなる価値観としては、「実力主義」の環境を選ぶ人が半数を超える結果となりました。一方で、「年功重視」を選択する人も3割以上に上っており、働く環境に求めるものは人によって分かれている様子がうかがえます。

2.実力主義を望む理由、トップは「年齢や社歴に関係なく評価されたい」で32.6%、次いで「努力や成果が反映された方が納得できる」が31.9%

次に、先ほどの質問で「実力主義の会社」と回答した人を対象に、その理由を質問した結果です。

「年齢や社歴に関係なく、実力で評価されたいから」が32.6%で最多となり、次いで「努力や成果が給与や待遇に反映される方が納得できるから」が31.9%となりました。僅差で「成果次第で高い収入を得たいから(30.7%)」が続いています。

実力主義を望む人は、高い給与という金銭的な期待はもちろんのこと、努力や成果が正当に評価され待遇に反映されることによる「納得感」を強く求めていることがうかがえます。年齢や社歴といった要素ではなく、自らのパフォーマンスに基づく正当な評価環境が求められているといえそうです。

3.年功重視を望む理由、トップは「仕事とプライベートのバランス」で36.8%、次いで「プレッシャーを感じずに働きたい」が33.9%

続いて、「年功重視の会社」と回答した人にも、その理由について質問を行いました。

「仕事とプライベートのバランスを大切にしたいから」が36.8%で最多となり、次いで「ノルマや成果のプレッシャーを感じずに働きたいから」が33.9%となりました。また、「雇用不安を避け、長く安心して働き続けたいから(29.3%)」や「収入が安定しており将来の生活設計がしやすいから(28.9%)」が続いています。

年功重視の環境を選ぶ背景には、長期的な安定を前提としつつも、過度な競争やプレッシャーを避け、私生活とのバランスを保ちたいという動機があるようです。日々の業務における負担を最小限に抑え、時間と心のゆとりを確保することが、働くにあたっての優先事項となっていると考えられます。

4.実力主義派の79.2%、年功重視派の64.2%が「評価基準の明文化」を希望、上司の「裁量」を大きく上回る

働き方に対する価値観が異なる実力主義派と年功重視派ですが、どのような人事評価の形を望んでいるのでしょうか。それぞれの層を対象に、以下のどちらが望ましいか質問した結果です。

・明文化:評価基準が明確にルール化されている

・裁量 :上司が状況に応じて柔軟に評価する最も多かったのは「評価理由の説明やフィードバックが不十分」で43.5%に上りました。これは、人事評価を嫌う人全体の割合(37.2%)を上回っています。また、「評価基準が曖昧で、何を頑張ればよいかわからない」も39.6%となり、全体(32.1%)と比較して高い割合となっています。

実力主義派では、「明文化が望ましい」が27.8%、「どちらかといえば明文化が望ましい」が51.4%となり、これらを合わせた明文化を望む割合は79.2%に達しました。上司の「裁量」を望む割合の合計は14.5%にとどまっており、大きく差が開いています。

年功重視派においても、「明文化が望ましい(21.1%)」と「どちらかといえば明文化が望ましい(43.1%)」を合わせた明文化を望む割合は64.2%となり、「裁量」を望む割合の合計(29.2%)を上回る結果となりました。

働き方に求める価値観は異なっていても、人事評価においては「ルールの明文化」をともに希望していることがわかります。特に、努力や成果に対する「納得感」を重視する実力主義派においては、約8割と大多数が明文化を望んでおり、正当に評価される仕組みをより強く求める傾向がうかがえます。

【参考データ】20代男性の74.1%が「実力主義」、88.0%が「評価基準の明文化」を希望

次のグラフは、「実力主義」と「評価基準の明文化」を望む割合について、20代男性の回答を集計したものです。

20代男性においては、「実力主義の会社」を望む割合が74.1%評価基準の「明文化」を望む割合が88.0%となりました。いずれも全体を上回る割合を示しており、若手男性は自身の成果がルールに応じて給与に反映されることを一段と重視しているといえそうです。

まとめ:働き方における異なる価値観と、それぞれに共通するニーズ

今回の調査では、働き方において「年功重視」よりも「実力主義」を望む人が多いという結果となりました。ただし、年功重視を希望する人も3割以上に上っており、ビジネスパーソンが働く環境に求めるものは、必ずしも一様とはいえないようです。

このように働き方に求める価値観は大きく分かれていますが、人事評価については共通のニーズも見えてきました。実力主義派・年功重視派のいずれにおいても、上司の「裁量」よりも「評価基準の明文化」を望む声が多数を占めています。

企業が優秀な人材を定着させ、パフォーマンスを引き出すためには、実力主義や年功重視といった制度の方向性にかかわらず、誰もが納得できる透明性の高いルールが欠かせません。基準を明確にし、評価に対する不安や不満を解消することが、企業と社員の信頼関係を築く土台となるはずです。

本調査結果をそのまま転載する場合を除き、調査結果の内容・グラフ・データなどを引用される場合は、出典元として本記事のURLをご記載いただくようご協力をお願いいたします。

調査の実施概要

調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者  :20歳~49歳の正社員
調査期間 :2026年3月23日~3月25日
有効回答 :262名

※本リリースでは、総務省の労働力調査における正規の職員・従業員の性年代別人口構成比に合わせて、ウェイトバック集計を行っています。

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